観光地に溶け込む、無人テイクアウト店舗

地域資源と導線設計で魅せる空間ブランディング

-“人がいないのに温もりがある”を実現した、尾道的ミニマル建築の挑戦-

|尾道にどさんど|

近年急増している無人販売業態は、「コスト削減」と引き換えに“空間の魅力”が失われやすいもの。 さらに観光地では、周囲の景観に溶け込みながらも“選ばれる理由”を持つことが必要です。尾道市に開業した「尾道にどさんど」は、そうした課題に真正面から向き合ったプロジェクト。 インクロッチェは、無人でもおもてなしの意図が伝わる空間設計を提案。 観光地に調和する素材選定と、人の導線を読み解いた構造設計によって、“存在感のある小さな店舗”を生み出しました。

物件概要

物件名|尾道にどさんど(無人テイクアウト店舗)

場所|広島県尾道市

クライアント|プライズ株式会社

デザイン|インクロッチェ株式会社

ディスプレイ|インクロッチェ株式会社

撮影|アルシオン

依頼内容|無人販売店舗の設計/空間ブランディング/導線設計/装飾什器製作

種別|店舗リノベーション

担当エリア|外観〜商品棚〜サイン〜動線設計まで一式

施工箇所|外装/内装/壁面/カウンター周り

施工期間|2023年

物件詳細

デザインコンセプト

尾道という歴史と観光の街並みにおいて、「奇抜すぎず、自然にそこにある」ことを重視してミニマルデザインを採用しました。 ロゴ・木材・ガラス・金属パーツを調和させ、にどさんどというブランドの“らしさ”を静かに主張する空間を目指しました。


デザインにおける課題

  • 人が常駐しない店舗=無人でも“店として成立”する設計

  • 尾道という観光都市において、景観と調和するデザインであること

  • 自由に人が入れる動線と、テイクアウトだけで完結する動線を両立させる

  • 空間自体が接客代わりとなる“ストーリーテリング構造”が求められた


提案内容

導線分岐型構造:一方は開放的に店内へ入れるエントランス、もう一方はテイクアウト用窓口として外側で完結

什器と素材設計:地域産の木材を使い、経年変化しても味になる表面処理

ロゴ/サイン計画:視認性と街並みの静けさを両立するサイズ・配置・素材感を設計

照明演出:昼夜で見え方が変わるよう、外灯+間接照明で“呼吸するような演出”を意図


実施・施工の詳細

外観設計:和の要素を残しつつ、テイクアウト仕様の機能性と素材美を両立

商品棚/什器:衛生管理と見やすさに配慮した木製オープン棚

壁面:木×白塗装×ロゴを一体化させたミニマル装飾

ドア・窓口:操作不要で開閉できる構造+無人でも安心できる視認性

成果と反響

  • SNS上で「映えるけど控えめ」「尾道らしくてかわいい」と自然発生的な反響

  • 来店者の約4割が“偶然立ち寄った”というデータもあり、外観の誘導力が明確に効果を発揮

  • グループ会社による他エリア展開・キッチンカー等へのブランディング展開の相談も発生中


「世界観 × 集客力」の空間づくり、
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本物素材とアップサイクルで空間の個性を引き出す
インクロッチェは、商業施設・オフィス・公共空間など多様な現場で、空間演出をご提案しています。同様の空間ブランディングをご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。


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